外遊帳 2011 春

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6月5、6日 歓喜の叫びが森に響き渡った

日月と休みがとれたので、日曜の早朝に家を出て、道北を目指した。
前の夜が飲み会だった割に、ちゃんと起きて出発できたのは奇跡的だ。
途中道を間違えて、なぜかオホーツク海に出てしまったことも、テントのペグを忘れて来てしまったことも、小さなことである。とにかく、昼には道北の川に立つことができた。
そして、今日と明日で、良い魚を釣りあげ、歓喜の叫びを森に響かせよう。


これだけ澄んでいると、魚の出は渋い。

最初に入った流れは、綺麗に澄み、水量も少なかった。
鹿の足跡に混ざって、熊の足跡も見つけたが、人の足跡が皆無だったので良しとする。
こういう場所では人の足跡よりも熊の足跡の方が好きだ。人に会いたくないから人の入らなそうな場所に来ているのだ。


最初に釣れた魚はヤマベだった。こいつを食べているのだろうか。

2時間ほど釣りをしたが、殆ど魚の気配を感じないため、もう少し下に場所を変えることにした。
水量が多少多くなったが、それでも渓は浅く、ポイントは少なかった。
どうも魚が出ないので、ルアーをスプーンに変えて、沈んだ倒木横にピンポイントに打ち込むと、最初のイトウが釣れた。45cmほどの子イトウだったが、なるほど、今日はこういう釣りかと理解した。


小さかったが、嬉しかった。

20分後次の魚がヒットする。さっきより大きい。かなり倒木が入り組んだ急な流れで、遊ばせていられなかったので、強引に寄せてキャッチした。60cmは超えているだろうと思ったが、57cmというサイズだった。イトウはあまり釣ったことがないので、サイズ感が鈍いのだ。


57cm。倒木の中の流芯にバッハスペシャルが落ちた瞬間に喰ってきた。

その後、ここぞという場所で連続でサクラマスをかけた以外は、すべて見切られてしまった。
ミノーでもスプーンでも、ふらーっと追ってくる魚はいるが、そうやって追う魚は一度も喰いつかなかった。
結構多くの魚の追いがあったが、大きいものでも70cm以下の個体だった。
途中、虫よけの効力が切れた頃から、蚊やブユの攻撃がひどくなった。どこか途中で虫よけスプレーを落としてしまったようなのだ。腕や顔には常に100匹ほどの虫がたかる。それが全て刺すわけではないのだが、目や鼻や口の中にも入ってくるのでたまらない。集中力も切れた5時過ぎに釣りを止め、キャンプ地に向かった。

次の日の早朝は、別河川に行ったが、昨日の河川以上に渇水で尚且つ水が澄んでいた。
何匹かイトウを目撃したが、ヒットさせることはできず、貴重な時間を数時間費やしてしまった。
次の釣り場に向かう途中にで、タケノコを採った。
北海道でいうタケノコとは、チチマザサの笹の子のことだが、十勝にはあるのかないのか、目にしたことがない。しかしここ道北では、どこでもかしこでもチシマザサだらけだから、今度春に来ることがあったら、是非採取しようとおもっていたものである。
はじめて取るので、どういうのが良いのかわからないのだが、とりあえず若くて柔らかそうなを探して数十本リュックに入れて持ち帰ってみた。




採ったタケノコはてんぷらと煮ものにした。思ったほどではなかったが、まあ、美味かった。


釣り場を移動し、次の河川に着いたのは9時30分。家まで6時間かかることを考えると、昼がリミットなので残り2時間30分の勝負だ。
昨日の魚の出方を参考に、セコイところを丹念にさぐると、やっと小さなイトウ釣れた。
しかし、これではまだ満足できないと、奥へ奥へとしつこく釣り進んだが、結局サクラマスが何度か釣れただけでイトウがヒットすることはなかった。大場所からは大きめのイトウが出てきたが、すぐに見切られてしまうのだ。


バッハ、バッハときて最後にサラマンダー。なんだか、キンゾーさんチックだ。

ちょっと物足りなかったが、時刻は12時を回りかけていたので、釣りを止めて車までもどることにした。
急いで帰っても入渓点までは45分以上はかかるだろう。川の中、藪の中を突き進み道を急いだ。
そこで、大きなダメージを受けた。
「もう少しで入渓点だな、急いだ分疲れたな」などと考えつつ、ふとベストのポケットを見ると、チャックが全開になっており中身がなくなっていた。藪こぎのどこかか、水流でファスナーが開いてしまったようなのだ。

探すか諦めるかの選択を迫られた。
どこでなくしたのか考える。なくした場所の心当たりは、たくさんある。道を急いでいたし、足もふらふらしていたので、何度も笹や切り株に足を取られて転倒したし、ぬらっとした川底に足を滑らせて全身を水に浸したりもしていた。暑いからと、川の流れに仰向けに身をまかせたりもした。
まだ持っていたという最後の記憶は、大きな淵でルアーを取り変えた記憶だ。そこまで、急ぎ足で30分。往復で1時間。すでに足腰はへとへとだ。ただの道ではないのだ。ハードな藪こぎと川の遡上を強いられる道だ。それをもう一度する体力があるのか。そもそも自分が歩いてきた道をもう一度歩ける自信もなかった。いや、初めから道などないのだ。道などないところを進んだから藪こぎというのだ。そんな鬱蒼とした藪でなくしたルアーケースを探し出すことができるのか。

それでも、私は戻った。
ルアーケースには高価なミノーも入っているし、手に入りづらいルアーもいくつか入っている。先日Hiroshiさんに頂いた、モリルドなんて希少なスプーンも入っていた。見つかる可能性は低いように思えたが、戻らないわけにはいかなかった。

見つからないまま、最後にルアーケースを開いた大淵まで戻り、そして再び引き返す。
自分はどういうコースを通っただろうと予測しながら歩くが、ケースは見つからない。そもそも見つかるはずはないのだ。


「ちくしょーう!」
「ふっざっけんなっ!」


などと、大声を出す。
ここをショートカットしたら、さっきルアーケースがないことに気付いた場所だ。もうだめだ。

と、フキの群落の根元に、白いプラケースを発見した。一瞬目を疑った。俺のなのか?
次の瞬間、喜びが体を突き抜けた。



「おっしゃー!!」
「やったぜー!!」


歓喜の叫びが道北の森に響き渡った。







ん?それでいいのか?




5月22日(日) 春の鳥と、春の野草。


オオルリとキビタキでは、オオルリの方が警戒心が薄いように感じるが、どうか。

春にいつも行く山は、今春2度目だが、やっとオオルリやキビタキ、イカルなどが揃い、いつものこの山らしくにぎやかになっていた。
散り始めたサクラと一緒に、綺麗な色の鳥を撮りたかったが、うまくいかず諦めた。

それから鹿追方面に車を走らせ、然別湖で昼飯にした。
ここのところ、外遊びに自分で作った握り飯を持っていっている。
自分で作った握り飯が、コンビニのおにぎりよりもよい。美味いし、安い。中身は梅干の場合が多い。
これもまた、自分で漬けた梅干しだ。
おかずは、前の日の残りを持ってい。今回は、チーズに豚肉を巻いて焼いたものとミニトマト。



弁当を食べた場所の近くに、ウソがいた。

夏鳥を撮るのと、山菜を採るのが目的だったが、どちらもまあ満足だ。
夕方、新しいタランボ群生地を見つけた。食べごろのタランボがたくさんあったが、その日食べられる分だけ採って、後は残してきた。それとコゴミをてんぷらにしたり、酢味噌和えにしたりして食べた。
春が来たなあと感じる。




5月14日(土) Hiroshiさんと釣りに行った



しっかりと自分の好きな遊びをしないと、心が乾いてきてしまう。
今年に入ってからは、すっきり満足の遊びを1日だってやっていない。

ということで、Hiroshiさんに連絡をとってみると、「一緒に行きましょう」という返事。


40cmほどのアメマス。ランディングネットはHiroshiさんのだ

現地の状況は、芳しくなく、私はたった2匹しか釣れなかったけれど(Hiroshiさんは10匹以上釣っていた)、よい景色の中で1日竿を振れたのが嬉しかった。
森の中で花や鳥を探して歩いている時、ふと顔をあげると木立の間から見える湖にHiroshiさんが立ちこんで竿を振っていた。彼との付き合いも、もうずいぶん長くなる。けれど釣りをした回数よりも一緒に呑んだ回数の方がはるかに多い。


ルリビタキの声を追って入った森で、オオアカゲラに出会った。

帯広に戻ってきてから、私の自宅で少しHiroshiさんに休憩してもらったのだが、その時、私の小学生の時の落書きノートを見てもらった。
それがコレだ。↓


ルアーで釣れる魚が勝ち上がる傾向にあるようだ。

釣りトーナメント!
魚の名前をトーナメント表にしてある。
勝負は、「アマゴとアユなら、釣りたいのはアマゴだな」ということで勝敗が決まっているようだ。優勝はブラックバスになっている。この頃はブラックバスがあこがれの魚だったものな。

別のページにもう一つある。なんとこちらの優勝はヘラブナ。
なぜか、ヒガイなどというマニアックな魚がベスト4に残っている。なぜ、私はこの頃ヒガイが釣りたかったのかはさっぱりおぼえていない。


準優勝はイトウだ。

さらに優勝のブラックバスやヘラブナを釣るのにどんな道具が必要で、それにどれくらいお金がかかるのかが、細かく書かれていたし、夏休み釣り自転車旅行なるプランも書かれていた。自宅のある中野区から、相模湖、津久井湖、奥多摩湖をまわるという壮大かつ無謀なプランであった(このプランの無謀さは関東の人しかわからないかもしれないが)。いずれにせよ、鳥見をしながらのんびり釣っている今よりも、この頃の方が釣りへの情熱が強かったことは間違いない。

Hiroshiさん、ありがとうございました。とても楽しい1日でした。変なノート見せてごめんなさい。
ところで、あの日は同僚と2時半まで呑みました。
24時間遊んだことになります・・・。


5月3日 4日 5日 GW 後半 私にとっては、最悪に近い連休だった。

GWの後半は、家族と3日間を過ごした。
3日、4日は札幌方面に行った。
渋滞と人ごみのGWなんてまっぴらだが、まあ、たまには仕方がない。
せめてもの救いがこの連休中、雨が降ったり、低温だったり、強風だったりしたことだ。
自分が魚釣りに行けない時に、絶好の天気だったりすると、心穏やかでいられないからね。

3日は岩見沢の遊園地、4日は新札幌の科学館、5日は家で包丁を研いだりして過ごした。
そのうち唯一楽しかったのは、白石の秀岳荘での買い物だった。かねてから必要だと感じていた熊スプレー、それから娘たちのライフジャケット、Tシャツ、燃料など、ちょっとお金を使って大人買いをしてしまった。

その晩、娘たちは、風呂でライフジャケットを試着していた。
夏の川遊びが今から楽しみだ。


近年は特に熊スプレーが必要な場所で活動することが増えた。


上の娘にライフジャケットを買ってやったら、下のも欲しいというので買った。


古いVICTORINOXの刃が固くて使い物にならなくなっていたのを、洗剤につけたり、クレ556をさしたりして整備した。イマイチ渋いのだが、どうしたら良いか知っている人がいたら教えてほしい。

4月29日(金) GW初日 久しぶりに山に入った

自分だけの休日だ。いつぶりだろう。
十勝川河口域にひかれたが、きっと濁っているだろうからと、鳥見→行者ニンニクというコースにして、先ず近場の神社に行った。
リスや、コアカゲラ、カラ類などはいたけれど、夏鳥はあまりぱっとしなかった。




その後、草原、山と車を走らせたが、まだ、山の夏鳥たちはいないようだ。
車を林道脇に止め、山に入ると、行者ニンニクは最盛期のようで、すぐに自分が欲しいだけのものは手に入った。
今日の夜と、数日分の醤油漬けができれば十分なのだ。


こうやってみると、エゾライチョウの羽の色も保護色なのだな。


このぐらいの太さがあれば、大満足だ。

山では吹雪にあったりしたけれど、それもまた楽しい。
こういう遊びを毎週したいのだけれど、最近はなかなかねえ。

4月18日(月) 折角の平日休みだったけど。

折角の平日休みだったのに、娘も休みだったのでがっかりだ。
随分長い間、自分のために休みを使っていない。

カルボナーラの作り方を娘に教え、午後は近くの公園やら川やらに遊びにいった。


上の娘は3年生になった。最近は、料理の手際もだいぶ良くなった。



良い天気だったなあ。つまらなかったなあ。